211系2024年03月23日

JR東海の211系3両編成2本が三岐鉄道へ譲渡されるようです。
こりゃビックリ、というか、いい選択をしたのかなあと思います。今は古い旧西武の車両ばかりですが、それらに比べれば断然近代的です。
JR車両を導入した例としては富士急行が205系を3両化して走ってます。この時なぜJR東の211系を導入しなかったのかが不思議でした。現実にJR直通として高尾発の列車として乗り入れしていたのに。205系のほうが安かったのかな、なんて変なこと考えました。4扉に固執する必要もありませんし。高崎、東北用の211系は付属5両編成があり、2M3TですのでT車2両を抜けばそのまま使えるんじゃないかと。

で、三岐鉄道のほうですが、一体何編成入るのだろうか。まだ正式には発表されていないようですが、もう三岐の電機に牽引されて保々車両区に運ばれたとのことで、間違いはなさそうです。
JR東海がどのくらい供給できるのかによりますが、あと1回輸送がありそうとのことで、少なくとも4編成くらいは入のかな。

三岐鉄道にはかつて小田急の車両も行ってます。2100と1600ですか。どちらも電動機を旧4000に譲ってますので、西武所沢工場で台車等を交換しているようです。
なんか2100とか懐かしい。

最近JRは新型車導入による車両の入換が活発で、当然廃車になるものも多くなります。しかしJRの車両は車体が大きいし編成も長いので、なかなか地方鉄道では使いずらい。入線できる線区も限られます。秩父、長野、富士急行、伊豆急行、富山地方、伊豆箱根駿豆線(は自社と旧西武でまかなっている)くらいかなあ、と思っていたら三岐鉄道です。ここは全然頭になかった。
まだまだ十分使える車両ですので、長く活躍することを祈ります。
帯色とか、どうなるかも楽しみです。

過走2024年03月09日

6日に発生した「つばさ121号」の郡山駅過走。ホーム線を超えて本線まで、500mも過走したとのこと。これはかなり重大なトラブルではないかと。
この状況をテレビ局のライブカメラが撮影していて、列車がかなりの速度で進入していることが分かります。
E3系7両編成が4秒程度で通過。簡易的に計算すると1両20mとして編成長が140m(実際はもう少し長い)。秒速35m。時速にすると126km/hになります。郡山駅の構造は本線から左分岐し、更に右分岐して12番ホームへ入ります。ここの分岐器は18番だと思われます。通常の分岐側通過速度は80km/h程度でしょう。それを左/右と連続して130km/h近くで通過すれば、車両は相当な揺れを感じたと思われます。最初の左分岐で右へ振られ、すぐに右分岐で左へ振られる。乗ってる人は非常に大きな揺れで恐怖を感じたのではないかと。
そしてホームを通過し、左合流、右合流して本線上で停止。ホーム通過後は速度も落ちていたので進入時ほどの揺れはなかったかも知れませんが。

じゃなぜブレーキが効かなかったのか?
ブレーキは効いたが、車輪が全部とはいわなくともロックして滑走した。これは考えづらいです。駅に停車するには何キロも前からブレーキをかけ始めるわけで、そこをずっと滑走することはないのではないかと。
ブレーキは動作したが、雪、低温、高速走行による風でブレーキパッドが凍結し、効かなかったということも考えられます。でもE3系は5M2Tです。5両のM車の電気(回生)ブレーキが動作すれば空気ブレーキの効きが悪くても、かなり速度を落とせるはずです。
2014年に東急東横線で追突事故がありました。この時は凄い雪で、そうにも関わらず東急は速度規制を行っていませんでした。先行車が元住吉駅で過走し、後退させるため後続列車に非常ブレーキ指示が出て操作したけど、ブレーキシュー凍結のため効きが悪く追突した。この時も非常ではなく常用最大ブレーキであれば電気(回生)ブレーキで減速できたのではないかと思うのですが。
今回のトラブルはこの東急の事故を思い浮かばせるものがあります。
双方ともATCなのに、なんで?

このE3系単独編成は2年前にも同じ郡山で過走していて、原因はまだよく分かっていないとのこと。編成の前方車両が滑走しやすいとはいわれていますが、7両中3両も4両も滑走するのでしょうか。もし滑走したら踏面が傷つき、フラットがひどくなるのでは?
前回の過走以降、ブレーキ軸を増やすために回送扱いのE2系を連結していたそうですが、今回は単独編成として再びの過走。なぜE2をはずしたのかというと、E3のブレーキを改修したかららしいですけど。前回、今回ともATCに異常はないとのこと。
分岐器進入速度が今回以上高かったら、脱線して大事故になる可能性があります。
原因不明のままにはしてもらいたくないです。

重錘式2024年01月27日

23日に発生した新幹線架線事故。原因は自動張力調整装置が故障し、架線が垂れ下がったところへ列車が進入したことと判明したようです。
この自動張力調整装置が重錘式だったようで、重りを吊り下げるロッドが折れ、重りが落下。架線は張力を失い、垂れ下がってしまった。
これが垂み切って線路に接地すれば停電となり、列車も止まったのにと思います。言い方は悪いかも知れませんが、中途半端に垂れ下がっために停電とならず、列車は進行してしまった。
低速区間ではありますが、運転士が架線の異常を認めて非常制動をかけても、間に合わなかったということなのでしょう。
ここの張力調整装置は38年使用しているらしく、寿命(30年と言われている?)との関係で、問題になるのかも知れません。しかし点検しても目視ではなかなか発見は難しいのでは。定期的な交換が必要になってくるのかな。

地元小田急ではどんな張力調整装置が使われているのかというと、昔はほぼ重錘式でしたが、最近は筒に収められたバネで引っ張るバネ式が増えているようです。
YouTubeの前面展望を見てみると、架線をツインシンプルで張っている所は重錘式で、シンプルで張っている所はバネ式が多いように見えます。これも全線を確認したわけではないので、違っているかも知れませんが。
小田急はツインシンプル区間を徐々にシンプル化するようで、私がよく行く読売ランド前~百合ヶ丘間も架線柱が更新された区間はシンプル化されていました。これでも電流容量はもう問題ないということみたいです。全車VVVF化が効いているのでしょうか。

今回の事故でJR東は同様の張力調整装置500カ所を点検したと記事にありましたので、新幹線はこの重錘式が全線に渡って使用されているようです。新幹線のコンパウンド式架線は長く重いでしょうから、バネ式は適していないのでしょうか。
それともう一つ、対応作業に当たった作業者が感電するというあってはならない事故も発生しています。作業者には通電中であることを伝えたとのことですが、何しろ電圧高いですから、この状況で通電中作業はあり得ないと思います。二度と起こしてはならない事故ですね。

アクセスカウンター