重錘式2024年01月27日

23日に発生した新幹線架線事故。原因は自動張力調整装置が故障し、架線が垂れ下がったところへ列車が進入したことと判明したようです。
この自動張力調整装置が重錘式だったようで、重りを吊り下げるロッドが折れ、重りが落下。架線は張力を失い、垂れ下がってしまった。
これが垂み切って線路に接地すれば停電となり、列車も止まったのにと思います。言い方は悪いかも知れませんが、中途半端に垂れ下がっために停電とならず、列車は進行してしまった。
低速区間ではありますが、運転士が架線の異常を認めて非常制動をかけても、間に合わなかったということなのでしょう。
ここの張力調整装置は38年使用しているらしく、寿命(30年と言われている?)との関係で、問題になるのかも知れません。しかし点検しても目視ではなかなか発見は難しいのでは。定期的な交換が必要になってくるのかな。

地元小田急ではどんな張力調整装置が使われているのかというと、昔はほぼ重錘式でしたが、最近は筒に収められたバネで引っ張るバネ式が増えているようです。
YouTubeの前面展望を見てみると、架線をツインシンプルで張っている所は重錘式で、シンプルで張っている所はバネ式が多いように見えます。これも全線を確認したわけではないので、違っているかも知れませんが。
小田急はツインシンプル区間を徐々にシンプル化するようで、私がよく行く読売ランド前~百合ヶ丘間も架線柱が更新された区間はシンプル化されていました。これでも電流容量はもう問題ないということみたいです。全車VVVF化が効いているのでしょうか。

今回の事故でJR東は同様の張力調整装置500カ所を点検したと記事にありましたので、新幹線はこの重錘式が全線に渡って使用されているようです。新幹線のコンパウンド式架線は長く重いでしょうから、バネ式は適していないのでしょうか。
それともう一つ、対応作業に当たった作業者が感電するというあってはならない事故も発生しています。作業者には通電中であることを伝えたとのことですが、何しろ電圧高いですから、この状況で通電中作業はあり得ないと思います。二度と起こしてはならない事故ですね。

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