衝撃2021年03月27日

ダイヤモンドオンラインに凄い記事がでています。
19年9月、京急川崎新町で発生した踏切事故について、京急に潜む深刻な状況が書かれています。にわかに信じがたいものもあるのですが、この手の記事では信頼性のあるライターが書かれているので、真実かと。

内容は、特発の問題を含む現場からの報告が本社管理部門に届いていないというものが中心ですが、その後、衝撃の内容が書かれています。
それは、最高速からの非常制動距離が国交省の省令にある600mを超える車両があるということです。雨の日は690mを要した編成もあるとのこと。
京急では120km/hからの制度距離を517.5mとして特発を設置しているようで、これでは全く止まらない列車が存在するということです。

京急は踏切非常ボタン押下や障害物検知でATS連動を行っていないのですが、その理由が踏切警報が出た後の歩行者横断が頻発するため、その都度ATS連動で非常ブレーキがかかってはダイヤが守れないということみたいです。で、運転士任せの対応となっていたようです。これはこれで難しい問題です。この事故以降は特発→非常ブレーキに運用変更となっていますが。

また京急のこだわりが先頭車電動車です。これは乗入れ他社にも課しているほど徹底しています。
その理由が
①軌道回路の短絡を確実にする。
②車等との衝突時、脱線転覆を防ぐ。

①について、本当にそうなんだろうかと不思議に感じています。京急の車両で都営線に乗り入れする場合、協定で車重が34t以内と決められているようで、今度の新車1000形1890番台はそれを守るためにT車に制御装置を載せています。座席の関係等で全体的に重くなっているようで、Mc車に制御装置を載せると重量オーバーするみたいです。
他社のTc車がどのくらいかというと、25t前後でしょうか。25tと34tで検知にそれほどの差が出るとは思えません。私の認識不足かも知れませんが。
②について、京急は標準軌で先頭電動車であれば衝突しても転覆はしないとの見解のようです、これには賛否があるみたいですが、川崎新町の事故では目論見通りとはいかず、半ば転覆してしまっています。これは衝突時の速度がかなり高かったからなのではないでしょうか。

世の中絶対大丈夫ということはないので、まずは衝突させないということを優先すべきです。「衝突しても大丈夫」ではなく。
京急は最高速度を105→120km/hへ変えたとき、YGFの採用など信号システムの変更を行っていますが、特発の位置は変えなかったということで、やや片手落ちの感じが否めません。
逝っとけダイヤが有名な京急ですが、やはり人力に頼るのは限界があって、システムによるバックアップが必要だと感じました。

アクセスカウンター